FUT-LOG

フットサルを中心に雑食的フットボール観戦記。

第6回 日本アンプティサッカー選手権大会2016

2016年10月2日(日)

すっかり時間が経ってしまいましたが、2016年も日本アンプティサッカー選手権大会を観に行くことができました(遅れたとしても、せめて大人気となったTVドラマ・逃げ恥のあとの番組にエンヒッキ選手が出ている12月のうちに書くんだったと後悔…)

アンプティサッカーとは片腕や片脚を失った切断障碍者(アンプティ)の方たちがプレーするサッカー。


ピッチの上では普段付けている義手義足を外し、クラッチと呼ばれる杖を両腕にはめて片脚だけでボールを蹴ります。障碍者スポーツとはいえその競技性は高く、海外ではプロリーグもあるくらい面白く魅力的なスポーツです。

ぼくたちが観に行ったのは大会2日目。1日目のグループリーグの結果は下記の通りとなり、AグループからFCアウボラーダとAsil Bee 千葉・北海道合同チームが、BチームからはFC九州バイラオールと関西セッチエストレーラスが準決勝に進出。


そしてこの日9:30から行われた準決勝2試合の結果は下記の通り。決勝戦は4年連続でFCアウボラーダ vs FC九州バイラオールというカードに!!

準決勝第1試合 FCアウボラーダ 2–1 関西セッチエストレーラス

試合動画

準決勝第2試合 Asil Bee 千葉・北海道合同チーム 1–6 FC九州バイラオール

試合動画

ぼくたちは5位決定戦からの3試合を観戦。寝坊してしまいましたが、なんとか6チームすべての試合を観ることができました…σ(^_^;)

※素人が撮った下手くそな写真ですが、お金と時間をつかって会場まで通い、夫婦で一生懸命撮った写真です。無断での転載・転送はご遠慮ください。


第6回日本アンプティサッカー選手権大会2016

5位決定戦 広島・静岡合同チーム 0(PK1–3)0 TSA FC

試合動画


5位決定戦、つまりは最下位争いの試合ではあるものの、両チームとも去年よりレベルが上がっていることがはっきりとわかる。今年は新しく発足したカネーシャ静岡AFCとの合同チームとして出場しているアフィーレ広島AFCグループリーグでは4.谷口選手が念願の選手権初ゴールを挙げた。ここで選手権初勝利はなるか!?


しかし広島・静岡、フリーキックからの最大のチャンスにゴールできず…!試合は0-0のまま後半も終了。5位決定戦では延長戦はなく、いきなりPK戦へと決着は委ねられる。


PK戦の結果は1-3でTSA FCの勝利。子供たちの大声援を受けながら接戦を演じた広島・静岡だったが、チャンスに決めきれず惜しくも選手権初勝利はならなかった。


ひとつ気になったのは、 前回大会試合中に声を荒げてしまう場面もあったあの広島のGKの選手が見当たらなかったことだ。 パンフレットの名簿を見ても載っていない。「アンプティサッカーと出会い義手を隠さなくていいと思えるようになった」とドキュメンタリー番組で語っていた彼だったが、辞めてしまったのだろうか…?

3位決定戦 関西セッチエストレーラス 2–1 AsilBee千葉・北海道合同チーム

試合動画


準決勝に進出しながらも敗れ、3位決定戦に回った両チームの対決。先制は関西セッチ、1度目のシュートを相手GKが弾いたところに7.福留選手が詰めてゴール。1-0で前半を折り返す。


後半になると日本代表・10.古城選手が、縦パスを受けると反転、ドリブルで2人をかわしてのスーパーゴールでAsil Bee千葉・北海道が同点に追いつくが…


終盤に25.川西選手がペナルティエリア内で粘って粘っての勝ち越し弾でセッチが勝利。2年連続の3位となった。


インタビューを受けるのは先制ゴールの7.福留選手。




勝戦の前のアンプティサッカーの体験会では、なんとふろん太くんもアンプティサッカーに挑戦していました! ゲーム自体はなかなかカオスな内容でした(笑) ま、体験会ですから^^;


勝戦 FCアウボラーダ 3–1 FC九州バイラオール

試合動画



いよいよ決勝戦!カードは4年連続でFC九州バイラオール vs FCアウボラーダ。バイラオールが連覇か?アウボラーダが王座奪還か!?序盤にまずチャンスをつくるのはバイラオール。11.星川選手が強烈なシュートを放つが、これはアウボラーダGK長野選手がセーブ。


アウボラーダ10.エンヒッキ選手がボールを持つとスタンドから歓声が湧き上がる。30m独走ドリブルシュートはさすがにまだゴールから距離があったが、バイラオールは彼を封じることが今年も勝負の鍵となりそうだ。


前半終了間際の22分、先制はバイラオール。9.野間口選手がシュート性のパスにGKの前に飛び込むいわゆるファー詰めゴール。彼のゴールに象徴されるようにチームでパスを繋ぐ意識が高いのはバイラオールの方だ。1-0のバイラオールのリードで前半終了。


しかし、アウボラーダのエース10.ヒッキにはやはりワンプレイで試合を変えてしまう怖さがある。前半終了間際にも25m直接フリーキックがポストを叩いた。彼をマンマークするのは6.松田選手。後半も喰らいつけるか!?


後半、バイラオール1点リードのまま迎えた終盤、やはりこの男が決めた!コーナーキック、DFがクリアしきれなかったボールを拾った10.エンヒッキ選手がミドルシュート、FCアウボラーダ同点に追いつ!! その前の右サイドでの仕掛けもお見事。バイラオールDFはファウルで止めるしかなく、ヒッキが右コーナーで得たフリーキックから、左コーナーへと続き、最後には同点ゴールに繋がった。


追いつかれたバイラオールはワントップの11.星川と、あえてリベロの位置に引かせていた10.萱島のポジションをチェンジ。快速ドリブラーのゴールで勝ち越しを狙う。激しい闘いは1-1の同点のまま後半戦を終了し、10分ハーフの延長戦へ突入。この2チームの争い、ここまでバイラオール、アウボラーダ、バイラオールの順で優勝していてまだ連覇はない。今年は果たしてどうなるか!?


延長戦に入るとここまでの疲労とプレッシャーからか、両チームともに急にミスが目立ち始めた。しかしだからこそ、何が起こるかわからない。ゴール前にボールが迫るたびにスタンドから歓声が起こる。スコアは1-1のままで延長前半の10分間が終了。


延長後半に入ると、下がっていた11.星川が再び前線に上がり、10.萱島とツートップの形に。バイラオールが勝負をかけてきた。キックインから星川のヘディングシュートを放つがこれはアウボラーダのGK長野が鋭い反応でセーブ。ゴールを許さない。


すると延長後半3分、コーナーキックから6.細谷のシュートがオウンゴールを誘いアウボラーダが逆転! バイラオールはリスクをかけて前線に星川、萱島を残していたのが仇となった。


逆転されてしまったバイラオール、縦パスが相手DFの間を抜けてゴール前の星川へ!倒れこみながら放ったシュートはわずかにゴール左へ逸れてしまう…天を仰ぐ星川!!


リードしているアウボラーダはマイボールになると、遅攻で時間を使う…と、思いきや隙を突いた10.エンヒッキがドリブルで持ち込み1人かわして、2人かわしてゴール!!勝負を決める追加点に雄叫び!!!


これがトドメとなり、延長戦にまでもつれ込んだ決勝戦は3-1でFCアウボラーダが逆転勝利。王座を奪還!!


悔しさに瞼を腫らすバイラオールの選手たち。しかしこの素晴らしく熱い決勝戦は間違いなく両チームが作り上げたものだった。。




というわけで今回の優勝はFCアウボラーダ。毎回死闘を繰り広げるFC九州バイラオールとの戦績は2勝2敗。きっと来年も素晴らしいファイナルを見せてくれることでしょう。


一方で、大会全体のレベルは着実に上がってきていることも実感した今大会。いつかこの2チーム以外が対戦するファイナルの実現もそう遠くはなさそうです。また、2人の女性アンプティサッカープレイヤーがデビューしたのもニュースでした。


全体のレベルが上がるその中でも「違い」を見せつけたエンヒッキ選手。2016年はラモス瑠偉さんとの対談や、前述のパラスポーツ応援TV番組にも出演。「アンプティサッカーの顔」として活躍の幅を広げています。

参考記事

【総集編】第6回日本アンプティサッカー選手権大会 2016

【ゴール集】第6回日本アンプティサッカー選手権大会 2016

【アウボラーダ王座奪還!】第6回日本選手権 最終結果(JAFA公式サイト)
http://j-afa.jp/event/japanchampionship1002

FCアウボラーダが2回目の優勝(JFA公式サイト)
http://www.jfa.jp/news/00011222/

日本アンプティサッカー選手権大会2016レポート(hummel公式サイト)
http://www.ssksports.com/hummel/2016-aw-amptee/

第6回日本アンプティサッカー選手権大会(日本パラリンピック委員会
http://www.jsad.or.jp/paralympic/report/rep018.html

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