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フットサルを中心に雑食的フットボール観戦記。

【ラスボニが2冠2連覇を達成!浦安最強時代の到来か!?】JFA 第19回全日本女子フットサル選手権 3位決定戦&決勝戦

2023年3月5日(日)


浜松で行われた女子フットサル日本一を決める戦いも大会3日目、最終日。これまでの試合は2面同時開催でしたが、3位決定戦と決勝戦では浜松アリーナにコートが1面で作りなおされ、さらにピッチレベル席まで設定されました。

2日目の第1試合のキックオフは朝の9時… ボランティアスタッフの方々は朝早くから運営に奔走していたにも関わらず試合終了後にラインテープを剥がしてコートを作りなおして、本当に大変だったと思います。しかしおかげで素晴らしい舞台で選手たちの熱戦を観戦することができます。

アグレミーナ浜松のホームゲームではもはやお馴染みのFukuroi FCの高速モップ隊も、多くの選手、観客の方々から賞賛されていました。静岡フットサルのホスピタリティは本当に素晴らしいですね😊

大会1日目、2日目の様子はこちら。


素人が撮った下手くそな写真ですが、それでも時間とお金を使って現地まで足を運び夫婦で一生懸命撮った写真です。無断での転載・転送はご遠慮ください。引用の際には出典の明記とサイトリンクをお願いします。


JFA 第19回全日本女子フットサル選手権 3位決定戦&決勝戦

[M-15] 3位決定戦:SWHレディース西宮 vs デリッツィア磐田レディース

SWHレディース西宮 9-2 デリッツィア磐田レディース

3年前、帯広で行われた第17回大会では準々決勝でSWHと対戦し、1-11で敗れたデリッツィア磐田。今大会は久々に女子Fチームと当たるところまで勝ち進んでおり、当時からの成長を示したいところだ。

しかし試合は立ち上がりからSWHが圧倒的に攻め込む展開となる。4分に深い位置から18.窪田の折り返しのパスを受けた3.江口がふわりと浮かせてゴール。

さらに続けて、再び18.窪田のアシストから13.高尾のゴールで一気に2点をリード。

しかしデリッツィアもキックインからのチョンドンミドルで9.寛野がゴールを決め1点を返す。かつての対戦ではスコアもそうだが、シュート数を見ても64対3とまさに圧倒的な差を見せつけられたが、この試合ではデリッツィアもSWHゴールを脅かすシーンをつくっている。ショートカウンターから8.高橋が放ったシュートは惜しくもキーパーがセーブ。

プレスもよく掛かってるデリッツィア。決してSWHにやられっぱなしではなかったが、10分には18.窪田にボールを奪われると、最後は3.江口がゴール。なんとここまですべて窪田美月のアシスト!?この選手が本当に引退してしまうのか…?


再び2点差とされたデリッツィアだったが、16分にはNo.2 鈴木心菜がニアハイをぶち抜く強烈シュート。1点差へと追いすがる。


しかしその直後、SWHのコーナーキックから7.追野のミドルシュートが決まってしまう。DFに当たってコースが変わったか?GK反応できず。


4-2とSWHの2点リードで第1ピリオドは終了。ビハインドのデリッツィアだが、決して防戦一方ではない。3年前とは違うぞという気合いを感じる前半戦だった。


第2ピリオドに入ると、追いすがってくるデリッツィアの息の根を止めようとSWHがかなり押し込んでくる。デリッツィアの前からのプレスにも、ハーフタイムに修正を入れたか?回避するシーンが多くなってきた。

キックオフからの5分間、デリッツィアは1本もシュートを打てない時間が続く。やっとセットプレーからシュートを打てたかと思いきや、GKへのリターンパスのファウルで間接フリーキックを与えてしまうと、これを窪田に決められ3点差。

段々と疲れが見え始めるデリッツィア、カウンターのチャンスにも味方を追い越す動きや、3人目がファーポストに飛び込む動きが遅れはじめる。

30分には相手陣内でボールを奪うも、戻したボールを攫われて逆カウンター。最後は10.網城にゴールを許して4点差。

更に32分、相手のプレスを回避できず自陣内でボールを奪われると、17.淺井のシュートをGKが一度は止めるもこぼれ球を14.尾川に押し込まれる。連続失点にデリッツィアはたまらずタイムアウト。

それでも畳み掛けるSWHの圧力を押し返すことはできず。37分には独走カウンターで19.藤江にゴールを決められると、最後の最後、40分にも20.三津山にもゴールを許して第2ピリオドだけで5失点。


第1ピリオドと第2ピリオドではまったく違うゲームとなってしまったデリッツィア磐田。2-9と女子Fチームにまたも完敗。今季は地域チャンピオンというタイトルを獲得してチームとしてひとつ高みに登ったが、しかしだからこそ改めて感じたトップレベルとの差がそこにはあった。


第3位となったSWHレディース西宮。望んだ結果とは異なっただろうが、最後は笑顔で大会を締めた。



[M-16] 決勝戦:バルドラール浦安ラス・ボニータス vs アルコ神戸

バルドラール浦安ラス・ボニータス 6-1 アルコ神戸


3位チームの表彰式が終わると、いよいよ残すは1あと試合、決勝戦のみ。

ここまで勝ち上がってきたのはこの大会の2連覇、そして2年連続で女子Fリーグとの2冠を狙うバルドラール浦安ラス・ボニータス。対するアルコ神戸は女子Fリーグでは一歩及ばず2位、しかしラスボニ相手には2戦2分で負けてはいない。引退を表明しながらもここまでずっとメンバー入りがなかったNo.6 小村美聡もついにベンチ入りし、最後に王座奪還を目指す。

キックオフ。立ち上がりからチャンスを多くつくるのは女王ラスボニ。質の高いセットに対してアルコはいつもの前線からの超攻撃的守備より少しラインを下げ、しかし強度の高いディフェンスでこれを防ぐ。

しかし9分、先制ゴールを挙げたのはラスボニ。17.筏井がGKに弾かれたボールを自ら拾い、低く抑えたミドルシュートを決める。

このゴールで更に勢いに乗るラスボニだが、アルコのゴレイラ・佐藤麻陽が怒涛のシュートを止める、止める。

佐藤を中心とした守備の甲斐あって、第1ピリオドはなんとか1点差のまま折り返し。ここまで19.若林、6.小村の出場はない。ハーフタイムに若林は「(パワープレーを)チラつかせておくから、チラつかせるだけで終わらせてや〜」と、若手選手たちに檄を飛ばす。

そうして迎えた第2ピリオド、まだ立ち上がりと言っていい23分。ラスボニゴール前からのロングカウンターを7.塚本が決めてリードを広げる。その前のアルコの攻撃シーン、ラスボニDFのハンドがあったようにも見えたが、新ルールではこれはハンドにはならないようだ。

リードを広げられてしまったアルコだが、その後崩れることはなく互いに息をもつかせぬ攻防が続く。追加点を許すことはなかったが、しかし逆襲の1ゴールが決まらない…


2点ビハインドのまま残り時間は徐々に、しかし確実に減っていき、試合終盤に差しかかろうという頃。19.若林はベンチでGKシャツに着替えてパワープレーの準備。チラつかせているだけなのか、それとも…


しかしそんなタイミングで8.宮原のドリブル突破から14.松本のファー詰め。決定的とも言えるラスボニの3点目が決まってしまった。


残り時間7分を切った頃からアルコがパワープレーを開始。しかしパワープレーをするなら2点差のまま始めたかったはず。3点差とされてからのパワープレーで気持ち的に後手に回ってしまった感は否めない。


そんな精神的な焦りが表れたのか、縦に急いだパスをカットされて8.宮原にパワープレー返を決められてしまう。

それでも続けるパワープレーから18.山川に絶好のチャンスがあったがこの場面でシュートを打てず、続くコーナーからのボールをGK杉山にキャッチされパワープレー返し。杉山藍子はこの直後にも更にパワープレー返しを決めて2点目。引退直前の準決勝でゴレイラ人生初ゴールを決めたと思ったらなんと2試合連続3ゴール。


最後にはパワープレーから19.若林がなんとか1点を返すが、アルコの反撃はここまで…


1回戦から決勝戦まで、ほぼ完璧な試合運びを見せたバルドラール浦安ラス・ボニータス。2年連続2冠達成でいよいよ浦安最強時代の到来か!?


人目を憚ることもなく涙を流すアルコ神戸の選手たち。闘将・小村美聡の有終の美を飾ることはできなかった。


JFA 第19回全日本女子フットサル選手権 最終成績

優勝:バルドラール浦安ラス・ボニータス


準優勝:アルコ神戸


第3位:SWHレディース西宮



ということで、第19回全日本女子フットサル選手権の優勝チームはバルドラール浦安ラス・ボニータスでした。


これで全日本選手権は2連覇、女子Fリーグは3連覇で2年連続の2冠を達成。アルコ神戸もリーグ3連覇はしていますが、選手権との2冠を2年連続で達成しているのはラスボニだけです。

今季は下部組織のラス・チュラスも関東リーグに昇格し、さらに新シーズンの補強も充実。このまま男子は名古屋オーシャンズ、女子はラス・ボニータスの一強だと言われる時代が来るのでしょうか!?


選手権も女子Fリーグも2位、悔しい結果となったアルコ神戸。しかし女子Fリーグ発足から3連覇を成し遂げたあと、代表クラス選手の移籍や退団が相次ぎ苦しいシーズンを送っていたことを考えれば、若手が成長した今季は大躍進でした。


ついにピッチに立つことはないまま大会を終えた小村美聡選手。チームメイトたち全員にメダルを掛けてあげる姿が印象的でした。最初は笑顔だったのですが、最後の方には堪えきれずだんだんぐしゃぐしゃに…(笑)


これにて女子フットサルの2022/2023シーズンが終了。シューズを脱ぐ選手、新しい環境に飛び込む選手、同じチームで続ける選手、さまざまでしょうがまた新しいシーズンが巡ってきます。

まだいつになるかはわかりませんが、FIFAがついに女子フットサルのW杯を開催すると決定し、2023/2024シーズンは世界を目指す女子フットサル新時代の幕開けとなる1年になる予感。

これからも目が離せません(๑•̀ㅂ•́)و✧



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