2023年3月4日(土)
第19回全日本女子フットサル選手権、大会2日目のこの日は1回戦を勝ち上がった8チームによる準々決勝と、準決勝が行われます。
地域チャンピオンズリーグでは優勝までに3日で5試合を戦いますが、最初からノックダウン方式の選手権では3日で4試合。それでも、この2日目には1日に20分プレイングハーフのフルゲームを2試合行うという非常にタフなスケジュールです。
大会1日目、1回戦の様子はこちら。
素人が撮った下手くそな写真ですが、それでも時間とお金を使って現地まで足を運び夫婦で一生懸命撮った写真です。無断での転載・転送はご遠慮ください。引用の際には出典の明記とサイトリンクをお願いします。
JFA 第19回全日本女子フットサル選手権 準々決勝&準決勝
[M-9] 準々決勝:バルドラール浦安ラス・ボニータス vs 福井丸岡ラック
バルドラール浦安ラス・ボニータス 3-0 福井丸岡ラック
大会連覇を狙うラス・ボニータスと2017年大会以来の優勝を目指すラック。6年前の大会ではラスボニは本大会にも進出できていなかったことを考えると両者の立ち位置はこの間に大きく変わった。
8.宮原、14.松井、15.伊藤(果)、17.筏井という全員が日本代表の超強力なラスボニのファーストセット。立ち上がりから必死にディフェンスするラックだが9分、15.伊藤から17.筏井へのピヴォ当て、ピサーダでの落としに14.松本が飛び込むというお手本のようなゴールが決まって先制を許す。
ラスボニはファーストセットに目が行きがちだが、3セットすべてのレベルが高い。セカンドでは7.塚本に18.平井と静岡出身コンビがゴールを決めてリードを広げる。
さらに15分頃にはラックが6つ目のファウルでラスボニに第2PKを与えてしまう。女子フットサルで、それもラックが6つ目のファウルを犯すというのはかなり珍しい気がするが、それだけ身体を張ってなお止められないほどラスボニの攻撃が強力だということか…
ファウルポイントが第2PKマークよりゴールに近かったため、ほとんどPKのような壁なしのフリーキック。これを決められれば勝負がほぼ決まってしまうところだったが、このピンチはゴレイラ小林がセーブ。
3点ビハインドで迎えた第2ピリオド、ファーストセットの出場時間を抑えてきたラスボニになんとか反撃をかましたいラックだったが結局1ゴールも挙げることはできず。しかし40分間強度の高いディフェンスを見せ続け、第2ピリオドは追加点を許さなかった。
一方のラスボニはここまで3セット回しでしっかりと負荷を分散しながら勝ち上がり、危なげなく準決勝に進出。連覇に向けて死角はなしか!?
[M-10] 準々決勝:SWHレディース西宮 vs ボセアマドールレディース/イナスタ
SWHレディース西宮 8-0 ボセアマドールレディース/イナスタ
2戦続けて地域リーグ勢との対戦となったSWH、この試合でも“格の違い”を見せつける展開となる。立ち上がり4分、9.江川のゴールを皮切りに18.窪田、3.江口、13.高尾と連続ゴール。なんと第1ピリオドだけで7得点。
地域チャンピオンズリーグに全日本選手権、今季初めての全国大会に連続出場したボセアマレディース。最後は女子Fチームとの差を痛感させられる結果となった。なんとか一矢を報いたいはずだが、これだけ押し込まれると返されるリスクの方が高いと判断したのかチーチャンで逆転劇を見せたパワープレーは選択せず。
第2ピリオドの追加点はこの大会を最後に引退を表明しているNo.18 窪田美月の1ゴールのみとなったが、トータル8-0と完勝したSWHが準決勝へ。王者ラスボニに対するリーグ戦のリベンジに挑む。
[M-11] 準々決勝:アルコ神戸 vs フウガドールすみだレディース
アルコ神戸 2-1 フウガドールすみだレディース
女子Fリーグ2位のアルコと9位のフウガ。しかし一発勝負の選手権、リーグ戦の順位は関係ないと言わんばかりに立ち上がりからフウガが攻勢を握る。
14分には10.原川のロングシュートをGKが弾いたところを9.岩崎が拾って、最後は13.辻が身体ごとゴールに飛び込んでフウガが先制。
おそらくはこの試合に照準を合わせて対策を練ってきたであろうフウガ。その後も徹底した“ピヴォ封じ”でアルコを苦しめる。
第2ピリオドに入ってもフウガの1点リードの状態が続く。しかし試合終了まであと5分というタイミング、ピヴォがダメなら周りが点を取ればいいと、18.山川に入ったボールを8.中島が攫ってシュート。
これが決まってアルコが同点に追いつくと、さらに続けて21.高畠がゴール。終盤の連続ゴールでアルコが逆転。
逆転された後はパワープレーに打って出たフウガだったが、追いつくことはできず準々決勝で涙を飲んだ。
ギリギリの逆転勝利を収めたアルコが準決勝へ進出。少なくとも3日目の最終日まで試合を残した。
[M-12] 準々決勝:バディフットサルクラブフィオーレ vs デリッツィア磐田レディース
バディフットサルクラブフィオーレ 1-2 デリッツィア磐田レディース
地域チャンピオンズリーグも合わせて3週間で3度目の対戦、すっかり“因縁のライバル”のようになってしまったバディとデリッツィア。
試合はキックオフ早々に4.藤澤のゴールで地域CLのリベンジに燃えるバディが先制。この光景もこの3週間のうちに何度見たことだろうか。
先制を許したデリッツィアだったが、しかし地域CLやこの大会の1日目にはいなかった秘密兵器・No.2 鈴木心菜のゴールで同点に追いつく!鈴木は今年、2年ぶりに選手権優勝した藤枝順心女子サッカー部の大会メンバーだ。
その後はお互い一歩も引かず。中盤でのプレスの掛け合い、カウンターの掛け合いが続く。地域CLでは1勝1敗の両者。試合時間が少なくなって3度目の対戦はこのまま引き分け、PK戦か?と思われたところ…
14.緒方がDFふたりに囲まれながらも突破すると、数的優位になったところを7.野田、9.寛野と繋いでゴール。デリッツィアが逆転に成功。
“因縁の対決”を制したデリッツィア磐田レディース。いよいよ地域チャンピオンが女子Fチームに挑む。
[M-13] 準決勝:バルドラール浦安ラス・ボニータス vs SWHレディース西宮
バルドラール浦安ラス・ボニータス 6-2 SWHレディース西宮
お互いに選手層の厚さを活かし、ここまで3セット回しで負荷を分散してきたチーム同士の対決。GKも含めてローテーションしてきたSWHはここに来てついにNo.21 山本彩加が初登場。
しかしこの試合も女王・浦安がその強さを如何なく発揮する展開となった。第1ピリオド9分、なんとこの1分間で17.筏井、14.松本、7.塚本が連続ゴール。さらに18分には18.平井も決めて前半だけで4-0と大きくSWHをリード。
SWHは第1ピリオドのうちから10.網城をGKにパワープレーを始めるが、反撃の狼煙は上がらない。
第2ピリオド、PPをやめて通常プレーに戻したSWHは26分に13.高尾のニアハイ貫くシュートで1点を返すがその後の追加点が続かず。
逆に36分には中盤でボールを奪われると、そのまま8.宮原にドリブルシュートを決められてラスボニに突き放されてしまう。
再び4点差にされて、今度は9.江川をGKにパワープレーに出たSWHだったがパワープレーからの得点は挙げられず。試合終了間際に第2PKでなんとか1点を返すまで…
その後、さらにパワープレーを続けたSWHに対してGK杉山藍子がダメ押しパワープレーのゴール。この大会を最後に引退を表明している杉山、ゴールを決めたのはこれが初だという。
6-2、女子F勢を相手にしてなお圧倒的な強さを見せつけるラスボニが決勝進出を決定。
[M-14] 準決勝:アルコ神戸 vs デリッツィア磐田レディース
アルコ神戸 7-2 デリッツィア磐田レディース
準決勝まで勝ち進み、いよいよ女子Fチームへの挑戦権を得た地域チャンピオンのデリッツィア磐田。
しかし試合は女子Fリーグチームであり、この大会で5度の優勝を誇るアルコが強さを見せつける形となる。まずは6分、左サイドからのシュートの跳ね返りを拾った10.堤がゴール前中央からミドルシュートを決めて先制。
この試合でも、デリッツィアの攻撃を引っ張るのは7.野田と2.鈴木の高3コンビ。しかし、その7.野田を止められてのカウンター、完全に3対1の形とされて2.櫻田のゴールを許す。
今季「攻撃的守備」を標榜して東海リーグを優勝、地域CLを勝ち抜いてきたデリッツィアだが攻撃的守備の元祖といえばアルコ。自陣内での横パスをカットされてショートカウンターから更に失点。
更に15分には、GKからのロングスローを受けて反転した2.櫻田に絶妙ループシュートを決められ4点。
続けて19.若林のカットインからのアシストで2.櫻田にハットトリックとなるファー詰めゴールを決められてしまう。
第1ピリオドだけで既に5点のビハインド。2倍以上のシュートを打ち込まれたデリッツィア磐田レディース。しかしまだ心は折れていない。
第2ピリオド、さらに2.櫻田に決められたものの8.高橋が2得点を挙げて一矢を報いる。2点とも前線からのプレスがショートカウンターに繋がった、今季のデリッツィアらしいゴールだった。
2-7完敗。女子Fとの差はまだまだ大きかった。しかし自分たちのスタイルを最後まで貫いたデリッツィア。3位決定戦でもう一度Fと戦うことができる。
王座奪還まであとひとつ。リーグ戦の借りを返す舞台は整った。決勝のカードは2冠2連覇を目指すバルドラール浦安ラス・ボニータスと、現存チームで最多優勝のアルコ神戸の天王山だ!
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